前回の続きです。・・・陰部洗浄してもらった日の夜のこと。夕食を終えると、夜勤の看護師さんがひとり、珍しくヒマそうにやってきて無駄話の相手をしてくれました。
「陰洗はですね、私らがむっつりしてるとお互いぎこちなくなって、却って患者さんに恥ずかしい思いさせちゃうこともあるんですよ。だから、少し和やかな雰囲気になるように心掛けてます」
なるほどなあ。いろいろ気を使ってくれとるんやね。( 昼間の二人は少し和やかというより、ほぼパーティーモードのようでしたが )
「ところで、カテーテル抜いてからオシッコ出ましたか?」
そういえば出てません。あれからもう6時間は過ぎとるのに尿意もない。不思議です。
「尿カテ抜いた直後は、一時的に尿意を感じなくなる人もいるみたいです」
ふーん、ワシもそうなのかな。じゃ、試しに尿瓶使ってみますか。
「使ったことあります?」 いや、尿瓶童貞。 「おバカですねェ」
ベッドの端に浅く腰掛けて使うとイイよと教わり、引っ込み思案なムスコを引っ張り出します。尿瓶をあてがい、さあ、出るかな? ・・・おお、出た出た。しーしーしーしー・・・。
ふと気づくと、カーテンの向こうへ消えたと思っていた看護師さんが、すぐそこに立ったままです。目が合ってニッコリ。エエんか、この状態。
少しウロたえましたが、出かかったオシッコが止められるはずもありませんわ。タハハ、仕方なくホーニョーを続けます。
「すごい勢いですね。おバカんじゃさん、消防車みたい! 」
火事の時は呼んでや。それにしても我ながらぎょうさん出るなあ、いつ止まるんやろ?
「あの、その尿瓶古いから、あんまりたくさん入るとひび割れから漏るかも」
なにィ! ホンマか!?
「へへ。ウソですよーん」
ええい、好かんタコ。白衣の天使も時々イケズになるようです。でもあの看護師さん、美人やった・・・。
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病室でつけてた日記みると、つくづく懐かしいです。お世話になった病院の皆さん、大変な時ですが、どうか本当にご無事で。
もうちょっとの辛抱と思いたい。お大痔にー!