好血圧だより

血圧をネタにする不真面目なブログです

看護週間に寄せて

またまた今年も

昔、病院には付き添い婦さんという職があって、患者の食事や排泄の介助をやってくれたものでした。しかし、平成八年に健康保険法の改正でそれが廃止されまして、以来それらの仕事もほとんど看護師さんが担うことになったのです。看護職の負荷がドッと増えたのは容易に想像できますな。

以前にも書いたように、私も手術後しばらくはオマルや尿瓶を使わざるを得ず、その始末を看護師さんにお願いするのが恥ずかしいやら申し訳ないやら、いたたまれないほど気が咎めたもんです。

医療技術者として本来の仕事に専念してほしいのに、こんな汚れ仕事をお願いしてホンマ済みません。入院中のある日、満タンの尿瓶を手渡しながらそんな気持ちをボソボソと打ち明けると、看護師さんはニカッと笑って

「 尿量は重要なバイタルサインです! 汚れ仕事じゃないですよお 」

いやはや、この言葉には救われました。

 

まあキレイに言えばそうかも

 

また、ある看護師さんはいつも笑顔で「 どんな仕事でも上機嫌でやる、が私のモットーです! 」 と、まだ若いのに社会人の鑑のような言葉で、オッサン患者を感服させたのでありました。しかし感服する一方で、こういう人ほど案外早く燃え尽きてしまうんでないか、という危惧も感じたのです。で、あんまり頑張り過ぎんようにしなはれや、と余計なアドバイスをしたのですが、今頃あのコはどうしておるやら。

存外、鬼軍曹のような古参看護師になって患者をビビらせていたりして。

 

それはさておき、数年前に入院患者であった私は当時の医療現場の過酷さに驚いたものでしたが、コロナ禍の現在ではさらにその深刻さを増しているに違いありません。いくら優秀な人々であっても、個人の使命感や頑張りに頼るだけでは無理で、職業としての看護はもう限界に達しておりましょう。コロナは収まらず、高齢化はますます進みます。なんぼ能天気な私でも、このままでは将来日本の医療はどーなってまうんやろ、という不安をヒシヒシ感じるのであります。

世の中全体で考えないと。お大痔に。