好血圧だより

血圧をネタにする不真面目なブログです

上行大動脈人工血管置換術  その2

バカ焼き、ではなくてカバ焼きの一歩手前

 

「DHCA+RCP」 「BT<20℃ → 循停」 「SVCより送血」 「ミオテクター冠注 → 心停」 「中枢側吻合」 ・・・。

看護師さんがとってくれた大動脈解離の手術についてのノートから、ほんの一部を抜き書きしてみました。

この数枚のコピー用紙は現在、我が家で門外不出の家宝ということになっておるのですが、まさに猫に小判、豚に真珠、おバカに専門用語でありまして、ワシ、内容についてはヒトカケラも分かりません。

「これホンマに地球上の言語でっか? 完璧にチンプンカンプンです」と、ひょっとすると宇宙人かもしれない看護師さんに無条件降伏しますと、彼女は「オホン。大動脈の人工血管置換術とはですね・・・」と、以下のようなミニ講義をしてくれました。

 

手順その1:  全身麻酔をかける

手順その2:  胸の真ん中を縦に切る

手順その3:  体に人工心肺装置という機械をつなぐ

手順その4: その機械で循環する血液を冷やし、ヒエヒエのアイス患者にする

手順その5: 心臓を一旦停める

手順その6: 大動脈の裂けた部分をちょん切る

手順その7: 人工血管を縫って(接着剤も使って)つなぐ

手順その8: ホット血液を循環させ体温を常温に戻し、心臓を再始動する

手順その9: 人工心肺装置を外す

手順その10: 胸を閉じて出来上がり

 

本当はもっと超ウルトラスーパー複雑な手順があるわけですが、きりがないので超ウルトラスーパー省略すると、上記のようになるわけです。で、以下は質疑応答。

 

私:ウナギの腹開きみたいやけど、胸の骨はどーなんの? 

看護師さん:骨も電動ノコでジャキーンと切るんです。

私:痛くないのん?

看護師さん:痛かったですか?

私:覚えてない。

看護師さん:じゃあ痛くないってこってす。

私:なるほど。循環する血液を冷やすのはなんで?

看護師さん:それには深い理由があるんですが・・・先生に訊いてください。

私:心臓を停めたり動かしたりって、そんなんできるん!?

看護師さん:できるんです。車のアイドリングストップみたいでしょ?

私:(ブリッ)そんなんして、死なへんの?

看護師さん:いま生きてるじゃないですか!

私:ホンマは、ワシ死んどるんちゃう?(バフンッ)

看護師さん:死んでたら、そんな豪快なオナラでません。

私:・・・ごもっとも。

 

人工血管置換術その概略、お分かり頂けたでしょうか。もし興味をお持ちでもっと正確に詳しく知りたいという方は、専門病院のHP等をご覧ください。間違っても私に訊いてこないでください。低体温で手術する理由については、またそのうち書きたいと思います。忘れなければ。

とにかく、ずいぶんと大がかりな手術で助けられたというのが分かりまして、現代医療技術のスゴさにおったまげたのでありました。つるかめつるかめ。

私のハートはストップモーション。お大痔に。