好血圧だより

血圧をネタにする不真面目なブログです

上行大動脈人工血管置換術  その1

生きカエル!

数年前に大動脈解離で死にかけ、手術のおかげでこの世に舞い戻ってこられたのは、これまでも度々書いてきた通りです。今回は、その手術とはどんなものであったかのご報告です。

手術から一週間ほどたった頃でしたか、はじめて自分の手術創を鏡で見ました。胸の真ん中に30センチ近くありそうな、まだ生々しい縫合の跡。右肩の辺りと左足の付け根にも、それぞれ10センチくらいの赤黒い跡が。正直、少しショックでした。

孔子は「身体を傷つけないのは親孝行の基本であるぞよ」と言ったとか。はあ、わしゃ親不孝もんやなあ・・・。しかしこうなったものは、もう仕方ない。この世にいられるだけ有難いと思わんと。

・・・それにしても、だいぶハデに切り刻まれたもんやな。いったいどんな手術うけたんやろ? 全身麻酔だったので当たり前ですが、さっぱり覚えていません。ベテランらしい看護師さんに訊いてみると

「雑な言いかたすれば、ボロくなった水道管を取り換える要領ですワ」

ほんまに雑な答えでした。そこで、新人らしい別の看護師さんにもう少し詳しく訊こうとすると

「私、オペ室勤務の経験なくて、詳しい知識ないんです。先輩に訊いてきます!」

この若い看護師さんの律儀な親切さは、じつに恐るべきものでありました。口頭で概略を教えてくれるだけでよかったのに、後日、彼女は詳細なノートのコピー(別の人の字で書かれた別紙まで付いてた!)をもって現れたのでした。忙しいだろうに、どうやら先輩看護師かドクターにみっちりレクチャーを受けてきたようです。

わたしゃ恐縮のあまり熱がでたものでしたが、コピーを受け取り説明を聞いているうちに、メマイまでしてきました。その内容たるや、医学のド素人には思いもよらない事ばかりだったからです。思わず「そんなんできるんですか!?」と吉本新喜劇のようなセリフを口走っていました。あとで聞いたところでは、手術前に説明を受けた家族も全く同じことを言ったそうです。その内容とはいかに!? 次回に続きます。

勿体ぶって、お大痔に。