好血圧だより

血圧をネタにする不真面目なブログです

血圧対策あれこれ その2

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これが極意みたいです

前回のつづきです。私の血圧対策について、無責任放談パート2。

退院してから1年ほどは、なかなか血圧が下がりませんでした。前回書いた基本的なこと以外にも、いろんな方法を試してみたもんです。健康情報を聞きかじっては、やれ血管マッサージだの、血管ストレッチだの、丸めたタオルを握る法だの・・・。それはそれは目をサンカクにして鼻息も荒く取り組んだものです。でも、満足できるほどの効果はなかったのであります。

誤解を招くといけないので申し上げておきますが、これらの方法はれっきとした医師が提唱していることで、日本循環器学会も大々的に推奨・・・はしてませんが、少なくとも否定もしていないのでして、決して荒唐無稽なインチキ健康法ではありません。(と思う)

ではなぜ効果がでないのか・・・。個人差があるから、と言ってしまえばそれまでかもしれませんが、こんなに一生懸命マッサージもストレッチもやっとるのに、むなし過ぎるやないですか!

主治医の先生に血圧のデータを見せ、無駄な努力でしょうか、と愚痴をこぼすと、先生は電子カルテに打ち込むキーボードの手をとめ、太い首をちょっとかしげて

「そうでもないでしょう。続けていいと思います。ただ、数字を気にし過ぎないことですな。血圧に一喜一憂しないのが、血圧コントロールのコツですわ」

と、静かな声でいいました。

むつかしいことです。努力しても結果に執着するな、貪欲かつ恬淡であれ。西田哲学のいう “ 絶対矛盾的自己同一 ”  です、とおっしゃる。・・・さようですか。わかりました。いや、ホントはよくわからんけど・・・。

とにかく、私はいったん落っこちた地獄から引っ張り上げてくれたこの先生に全幅の信頼をおいておりますので、その日から腹をくくり、 血圧計が154/98 なんて値を示しても、断然、気にしないことにしました。ちょうどその頃、あるお寺の前を通りかかって上の写真の標語を見たのです。「気にしても苦にするな」   うん、これやな。

すると、あら不思議。それ以後、血圧が明確にさがりだしたのです。当時、月平均で上が約140だったのが、1年後には120にまで下がっていました。この後、さらに低下傾向で起立性低血圧(立ちくらみ)の症状が出るまでになり、降圧剤を減らしてもらうことができました。いったん上がった血圧はまた下がり、さらにその2年後、また薬を減らしてもらえることに。つまり、数年前にくらべ薬の量は6割程度に減ったのに、血圧は20ミリ以上も下がっているのです。

これらをつくづく思い返しますと、やはりあの「 血圧に一喜一憂しないのが血圧コントロールのコツ 」という先生の言葉が決定的でした。さすが。名医は哲学まで治療に活かすのダ。(そういうコトでいいですか?)

ちなみに、いまも血管マッサージと血管ストレッチはたまにやっております。血圧のためというより、やると単純に気持ちエエからです。タオルを握る法は完全にやめました。効きませんでしたから。・・・え、他に握ると気持ちエエものがあるやろって? はて、なんのハナシだか・・・。気持ちエエけど血圧は上がる・・・いや、なんのハナシだかさっぱり・・・。

 

全国4300万人の高血圧患者の皆さん、「気にしても苦にするな」 ですゾ。

お大痔にー!