年の始めのためしとて、今年の餅太りはとくにアカン。太ると血圧にも悪いし、ズボンのボタンはとまらんし、もしコロナに感染した場合、重症化のリスクが高まるともききます。なんとしても少し体重を落とさねば！
・・・というわけで、寒風吹きすさぶなか、いつもより少し長めに歩いてきました。ただ歩くより、早咲きの梅を探そうという、我ながら洒落た趣向です。冬の季語で探梅という。風流ですやろ？
探梅とは公園や梅林へ行くのではありまへん。そんな所なら咲いとるに決まってますから探すことにならんし、今はとくに人が集まりやすいとこへは行きたくないのです。
したがって、全くひとケがない野山を歩き回るのですが・・・まー寒かった！ 北西の風７ｍが冷たいの冷たくないのって、感染予防というより防寒具としてマスクつけるのですが、これが風に向かうと涙と鼻水でベショベショ。「しんしんと寒さがたのし歩みゆく」という星野立子先生の句を思い出したりするのですが・・・楽しくないッ！ ひたすら寒いのでありまして、完全にやせ我慢大会になってきました。痩せるのはエエけど、なにが風流や。
持ってる防寒着をぜんぶ着こんで、首にボロタオル巻いて、自分でもまるで落語の “ 池田の猪買い ” みたいなカッコやな。と思っていたんですが・・・あれま、ウソのような出来過ぎの展開！
道端にイノシシ用の箱罠がありました。ハハ、ほんまに猪買いみたいやん？
人間の臭いがつくと獲物が警戒するので、本当はなるべく近寄らないほうがいいらしいのですが・・・。ちょっと離れたところから撮らせてもらいました。
・・・いや、イノシシ探してんのとちゃうんよ。梅はどこや梅は。おーいウメー！
ともあれ、私の行動圏がどんな所であるか、これでお分かりでしょう。ド田舎。
歩きはじめてかれこれ一時間。やっと気付きました。そもそも梅の木って、人が植えるもので山野にやたらと自生する植物やないですわな。イノシシが徘徊するようなとこにある訳ないやん。・・・人里におりましょう。
おりましたが、おいそれと梅は見つかりませんでした。で、やっとみつけたのがこれ。
正確には梅とはちがう種の植物なんですが、漢字で書けば蝋梅。ま、梅のうちということで合格。いやそれどころか、私はほんとの梅よりこっちのほうが好きなんです。半透明な花の姿も香りも上品でイイ。「ミス冬の花」と呼びたいくらい。
わが胸にすむ人ひとり冬の梅 久保田万太郎
いい句ですな。この日は一輪のロウバイに大満足して帰ってこられたんです・・・が、２時間歩いて、結局体重はまったく減らんかった。あーあ。
教訓その１： 風流なんぞは風邪のもと。
教訓その２： やせ我慢しても痩せへんデ。
ぶぇっくしょんッ！ お大痔に。
