ゆく年や猫うづくまる膝の上 夏目漱石
12月9日は漱石忌。年の瀬に漱石先生のひざで丸くなっていたのは、あの「吾輩」だったのでしょうか。
その『吾輩は猫である』に、漱石自身がモデルである “吾輩の主人” が原稿用紙に抜いた鼻毛を植え付ける場面があります。その中に一本、真っ白い鼻毛がまじっているのに “主人” は大いに驚き、「一寸見ろ、鼻毛の白髪だ」と奥さんの顔の前に抜いた鼻毛を突き出して、嫌がられるのです。
わたしは若い頃このくだりを読み、マネしてティッシュペーパーに抜いた鼻毛を並べて植えたりしたもんです。たまに自分でも驚くほど長いのが抜けると妙に嬉しくなって、長さを測ったりしました。・・・え、今もしとるやろって? ・・・なんで分かるん? はい、時々やってます。自己ベストは23mmです。なんなら証拠写真をお見せ・・・いや、やめておきましょう。
中年にさしかかると、わたしの鼻の中も俄然カラフルになってまいりました。黒、赤、白とまるで鼻毛の三毛猫状態に。さらに齢を重ねると白髪の割合が多くなり、今はパンダかホルスタインかというところです。いずれホッキョクグマのような鼻の穴になることでありましょう。
お医者さんにいわせると、鼻毛を抜くのは健康に良くないそうですな。
「 “びもう” は切ってください 」ですとサ。
汚い話題ですんません。でも楽しいんよね。抜くの。
お大痔に。