雨の散歩を続けます。前回、古池にとび込まないカエルが登場しましたが、今回もまた松尾芭蕉にゆかりのあるややこしいモノが見えてきました。
象潟や雨に西施がねぶの花
芭蕉が「 おくの細道 」で詠んだ句です。象潟は今でいう秋田県にかほ市の名勝。後に地震による隆起で景色が変わってしまったそうですが。西施とは古代中国の伝説的な絶世の美女。「 雨にけむる象潟の景色とねぶの花に、西施のおもかげを重ねた技巧的な句 」ということになっております。はい、その通りなんでしょう。が・・・。
あの、国文学の先生方にタテツクつもりは毛頭ありませんのですが、ほんまにそれだけ? と私はいいたいのデス。脳ミソがカビているわたしはですね、雨に濡れた合歓の花をみた途端、例の句を思い出してピンときた。
合歓とかいてネブ、またはネムとも読みますが、なんとも含蓄のある名です。合ヒ歓ブ。・・・ひょっとしてアレのことか? と思われたヒトはスルドイ。辞書を見ますと、男女が同衾することの意、ともあります。やっぱり!
象潟のあたりは、むかしも今も美人の名産地です。俳聖もヒトの子。おそらく旅の道すがら、この地でべっぴんさんを見かけ 「 わぉ♡ グラビアの西施ちゃんみたいや」 胸がトキメクこともあったでしょう。そこに合歓の花が濡れていたら・・・。
象潟や雨に西施がねぶの花
あらためて読み返します。美女が名物の象潟。濡れる西施と合歓・・・とくれば、もう湧いてくるイメージはまるっきしR18ですやろ。これは芭蕉翁渾身のエロ・・・もとい、官能的名句なのじゃ! 国文学の先生方も、ホントはこう解釈してるのに、とぼけて知らんぷりしておられるんとちゃいますか?
・・・クチナシの香りに酔うとどうもエロ呆けのケがでるようで・・・いや官能的認知症といった方が・・・おなじか。
雨もこのくらいならいいのですが・・・。
大雨で大変なことになっている地域の方々に、衷心よりお見舞い申し上げます。
書く前 133/91 → 書いた後 132/79
これ以上水害がひどくなりませんように。お大痔に。